ネオン・パーク画集

Somewhere over the Rainbow: The Art of Neon Park

Somewhere over the Rainbow: The Art of Neon Park

好きなアーティスト=ピカソ。好きな色=ブルー。趣味=時間旅行。好きな映画=カサブランカ。好きなソフトドリンク=コカ・コーラ。自身の作品に影響を与えたもの=ロックンロール、プリミティブ・アート、そして、寿司。好きなミュージシャン=ローウェル・ジョージ。好きな映画スター=メリル・ストリープハンフリー・ボガート‥‥‥この画集の作者ネオン・パークは、自身にあてたアンケートに、こんなふうに答えています。

ネオン・パーク(本名マーティン・ミューラー)は、1960年代、アングラ漫画雑誌に執筆するかたわら、サンフランシスコのポスター製作グループ"ファミリー・ドッグ"の一員として活動していましたが、フランク・ザッパの目にとまりマザーズの1970年のアルバム「Weasels Ripped My Flesh」のジャケットをデザインを担当することになりました(この画集の表紙)。当時、マザーズのメンバーだったローウェル・ジョージはこのパークの仕事を大いに気に入り、のちに結成したリトル・フィートのセカンドアルバム「Sailin' Shoes」以降のアルバムジャケットの製作をすべてパークに依頼することにしました。フィーツは、ローウェル亡き後もパークの作品をジャケットに使いつづけ、また、作詞などにも加わるなど、名実ともにメンバーの一人といってもよいほど、深く関わりつづけました。


Sailin Shoes Dixie Chicken Last Record Album Time Loves a Hero Waiting for Columbus Down on the Farm
Hoy Hoy Let It Roll Representing the Mambo Shake Me Up Under the Radar Chinese Work Songs

しかし、その後ALS(筋萎縮性側索硬化症/ルー・ゲーリック病)と診断され、1993年、惜しまれながらこの世を去りました。2000年に出版されたこの画集は、奇才ネオン・パークの主な作品をテーマ別にあつめた素晴らしい一冊です。彼独特のユーモアとパロディのセンスが存分に楽しめるはずです。

【関連サイト】 ネオン・パーク展 (La Luz de Jesus Gallery: 2000)

「レイト・ナイト・トラック・ストップ」 リトル・フィート

レイト・ナイト・トラック・ストップ

レイト・ナイト・トラック・ストップ

リトル・フィートは1978年、「Waiting for Columbus (Bonus CD) (Dlx)」という傑作ライブ盤を出していますが、ここに収録されているコンサートは1977年にイギリスとアメリカで行われたもので、ローウェル・ジョージの健康状態を考えると、全盛期のパフォーマンスを記録したものとは言えません。
その点、この「レイト・ナイト・トラック・ストップ」は、1973年、6人編成になって心機一転バリバリがんばっていた頃のライブだし、ある「致命的な問題」を除けば、ロックファン必聴のライブ盤だと思います。致命的な問題とは何か・・・・・・実は、この商品、バンドには1セントの利益ももたらさない「ブートレグ海賊盤」なのです。ブートレグを全面的に否定するわけではありませんが、そういった類のシロモノは、盛り場の路地裏だとかアヤシゲなオークションサイトで細々と、後ろめたい気分とセットで売り買いされるべきものだと思います。少なくとも、アマゾンのような大手のオンラインショップに並べられるのはどうかと思います。いかがでしょう?
米国アマゾンの商品紹介ページには、この商品は海賊盤だから掲載しないでくださいという旨のレビューが掲載されていますが、同様のレビューを書いても、日本のアマゾンにはいっこうに掲載されません。アマゾンのような有名サイトに載っている商品が盗品かもしれないなどと疑う人は少ないと思います。事実、先日「フィーツのライブ盤が再発売になりますよ」というニュースを知らせてくれた友人がいました。善意の消費者を(結果的に)だまし、アーティストの権利を侵害するこのような行いを天下の有名店が平気でやっていることは、残念というほかはありません。

とはいえ、リトルフィートの、この1973年7月19日の演奏は素晴らしいです。フィーツのファンならずとも、音楽ファンなら、買わないでと言われても、聴きたくなっちゃうと思います。でも、もしお聞きになるのでしたら、「Snakes On Everything」という別の海賊盤がよりおすすめです。この日、フィーツは2回のショーを行っていますが、「レイト・ナイト・トラック・ストップ」では曲目がセットリストに関係なくランダムに収録されているのに対し、「Snakes On Everything」では、1枚目が1回目、2枚目が2回目と、実際の演奏に忠実なかたちに仕上げられています。音源はどちらも同じFM放送で、音質にも差はありません。しかし、残念なことに、「Snakes On Everything」はアマゾンでは買えません!

でも、ご心配なく。この「Snakes On Everything」は無料で、しかも合法的に聴くことができます。もちろん、ご自身でCDRに焼いて楽しむこともできます。


Liberated Bootleg "Snakes On Everything"
Little Feat
1973-07-19 @ Ebbet's Field, Denver, Colodaro, USA
ファイル配給元: Live Music Archive
試聴: MP3(64kbps) / MP3(VBR)
ジャケット画像: 表面(712x712px)
ダウンロードの方法やファイルの利用方法などについては、
音楽ファイルのダウンロードと利用」が参考になるかもしれません。

レイト・ナイト・トラック・ストップ」の日本限定での再発売に関しては、すでに、リトルフィートの版権を持っている「Deep South Entertainment社」に報告されています。